たかがドア、されどドア
こんにちは。
皆様の家づくりを素敵な思い出に導く、家づくりコーディネーターの纐纈 泰章です。
4月中旬になり、春の暖かさが心地よい...
とはならず、一気に「夏日」というワードが聞こえるようになり
余りの寒暖差に「春バテ」などという言葉もできているようです。
このままでは、年中何らかの不調を抱えるようになってしまいそうですね。
体調不良の時には個室に閉じこもることも多いですが、
閉じこもる理由はウイルスなどを他の部屋にまき散らさないように。
などがあげられるかと思います。
そう考えると、ドアって部屋や温度、空間を切り離す
無言の関門のようですよね。
今回はそんな【 ドア 】についてお話ししたいと思います。
まず部屋に出入りするドアについて考えてみましょう。
少し想像してみてください。
同じ場所に同じ形で同じ大きさのドアを取り付けたとしましょう。
そしてドアのタイプはすべて開き戸。
ただ一つ違うところは『 開き方 』です。
同じドアでも4種類の開き方が考えられるわけなのですが、
残念ながらこの4種類の中で正解は1つしかないのです。
どれが正しいかは、普段皆様の周りにあるドアを思い出して
いただければすぐにおわかりでしょう。
ちょっと思い出してみてください。
どうですか?イメージできましたか?
では、なぜこのように開かなければならないのか?
少しその理由について考えていきたいと思います。
たかがドア。されどドア。
人はドアの開き方1つで、人は心地よく暮らすことができますし、
逆に日々ストレスを抱えることにもなってしまいます。
まず、個室のドアは内開きが原則です。
※内開きとは室内側にドアが開くことをいいます。
逆の外開きじゃない理由は、
廊下を誰かが歩いているときに急に開くと
接触などの危険があるからです。
次に、「右開き」と「左開き」はどう決まっているか知っていますか?
右利きの方が多いから右開き。
あるいは、ドアを開け放すために壁にドアストッパーがあるから左開き。
などの理由だと思っていませんか?
いいえ、実はそうではないのです。
ドアは人間の自然な動きに従わせる必要があるからです。
ドアを壁側に向けて開く方向ではなく、逆になっているとどうでしょうか?
ドアが180°近く開いてとっても開放的!ではなく、
少し開いた程度では壁しか見えません。
つまり、その状態では中に入れません。
ですが、壁側に向けて開くパターンでは、
半開きでも部屋の真ん中へ滑り込むことができます。
人の動作は美しいのです。
ドアの開閉にかかわらず、立つ・座るなどの日常的な動作においても、
人は実に美しい一連の動作をします。
ですから、もしドアが壁に向かって開かないドアであったら
毎日の動作にストレスを感じるでしょう。
なので、ドアは壁に向かって開くようにしてください。
ですが、すべてのドアが内開きならいいのか?と疑問になりますよね。
実はそうではないのです。
ドアは内開きが原則とはいえ、いくつかの例外もございます。
例えば、納戸などの収納部屋のドアです。
内開きにしてしまうと、中に置いてあるものが邪魔をして
うまく開閉ができなくなります。
なので、ドアの開くスペースにはモノを置くことができません。
せっかく作った収納スペース。
無駄なく使いたいものですよね?
外開きのドア以外にも、2枚に折りたためる折れ戸や
引き戸にすると廊下のスペースを考えると、もっと良いですよね。
トイレのドアや玄関の扉も色々よく考えないと、いざ新生活!!
となった時に
『あー、ここもうちょっとこうしとけばよかった』
なんて後悔してしまうかもしれないですね。
なので、たかがドア、されどドアなのです。
これはほんの一例ですが、住宅に元から当たり前のようについているものには
一つ一つに意味があるのかもしれません。
その当たり前を疑ってみると、住宅選びがもっと楽しくなるかもしれないですね。
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